2018年06月19日

仏前勤行次第とは


 四国遍路では88ヶ所のお寺を巡ります。巡るというのは、お寺に行ってお参りすればいいという訳ではありません。それらのお寺でしなければにらないことがあるのです。それはお寺の本堂と大師堂をお参りして納経することです。


本来は写経したものを納めるのですが、その代わりにお経を唱えます。唱えるお経も決まっています。お参りのしかたをまとめたものが「仏前勤行次第」と呼ばれるもなのです。


「仏前勤行次第」は、真言宗における勤行の心得について書かれています。つまり真言宗のお勤めの仕方をまとめたものです。高野山などの真言宗のお寺では、「仏前勤行次第」を基にお勤めをしているのだと思います。


なので真言宗の作法に従ってお参りするのが、四国遍路の巡礼の作法と言えます。



 「仏前勤行次第」に基づく勤行のしかたを簡単に説明します。

1.合掌礼拝(がっしょうらいはい)
 「恭しく御仏を礼拝し奉る」

2.開経偈(かいきょうげ)
 経典を開くときに読む最初の言葉

3.懺悔文(ざんげもん)
 今までの過ちを悔います

4.三帰(さんき)
 仏教に帰依することを誓う

5.三竟(さんきょう)
 仏教に帰依すると誓い終わりました

6.十善戒(じゅうぜんかい)
 10ある戒めを守ります

7.発菩提心真言(ほつぼだいしんしんごん)
 菩提心を持つことを誓います

8.三摩耶戒真言(さんまやかいしんごん)
 仏様の境地に達するよう努力します

9.般若心経(はんにゃしんぎょう)
 仏様が説かれた偉大な智慧の中心のお経

10.十三佛真言(じゅうさんぶつしんごん)
 仏様によって違うので、そのお寺の真言を読む

11.光明真言(こうみょうしんごん)
 5つの仏様のご加護と自分の力を発揮する真言

12.大師宝号(たいしほうごう)
 お大師様への帰依を誓う

13.廻向文(えこうのもん)
 お唱えして得られたメリットを他者に回します

14.合掌礼拝(三礼)


 「仏前勤行次第」は、初心者でも読みやすいように、文字にはすべて平がながふってあります。なので、「仏前勤行次第」を携行しお唱えすればいいだけです。お経を唱える時は、暗記していても両手に経本を持って読むことが、正式とされています。


 「仏前勤行次第」は持ち運びやすく、値段も安いので、常に携帯してほしい物です。


 経本 仏前勤行次第

 

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posted by gonta at 16:30| お遍路グッズ

2018年06月06日

納経帳と御影帳


 最近、若い女性の間で「御朱印集め」が人気になっているそうです。御朱印というのは、神社やお寺をお参りした時に、参拝したことを記すために押印される印章や印影の事です。


押印の他に、参拝した日付、寺社名・御祭神・御本尊の名前などを墨書きしてくれるのが一般的です。印鑑を押印する時に朱肉を使うのが一般的なので、御朱印と呼ばれているようです。


御朱印は、参拝した証に頂くというのが一般的ですが、本来は写経を納める時に頂くものでした。それが形骸化して、参拝の証となったようです。



 四国遍路では、お寺をお参りする時には、本堂と大師堂でお経を唱えます。もちろん納経所に写経を納めてもかまいません。お寺にお経を納めた証拠として頂くのが、ご朱印とご宝印です。


ご朱印とご宝印を書いて頂くのが、納経帳なのです。もちろん御朱印帳と呼んでもかまいませんが、四国遍路ではお経を納めるのが目的ですから、納経帳と呼ぶのが一般的です。


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 納経所ではご朱印と宝号を頂くと同時に「御影(みかげ)」を頂きます。「御影」は、お寺ごとに祀られているご本尊の仏様です。いわば、仏様の分身を頂けるありがたいお印なのです。


ご朱印とご宝印だけあれば構わないという人は、納経帳があれば十分ですが、「御影」も大切に摂っておきたいという方は、「御影帳」を持っておくとよいでしょう。



 納経帳と御影帳は、第1番札所「霊山寺」の売店で購入することができます。あらかじめ用意するのが面倒な方は、お遍路を始める時に「霊山寺」で購入すればいいと思います。


「御朱印集め」を趣味にしている若い女性達は、自分だけのかわいらしい御朱印帳を持っています。自分だけの特別の納経帳が欲しい方は、ネット通販で探してみることをお勧めします。いろんな御朱印帳があるので、探してみてください。
 
 



posted by gonta at 11:32| お遍路グッズ

2018年05月29日

即身成仏とは?


 空海は唐に渡り恵果大師から正当な後継者として密教を伝授されました。そして日本に帰ってから、真言宗を開いたのです。


 真言宗における空海の思想の中核をなすのが、「即身成仏」という考え方です。

衆生(我々のような普通の人間)と仏とは本来同一なので、衆生が三密を行えば、それがそのまま仏のと相応して,仏の加護を受け,仏と同一となれると言われています。これが三蜜加持(さんみつかじ)です。


密教の教えを簡単に言うと、三蜜加持(さんみつかじ)つまり「身口意(しんくい)の教え」です。真言宗では、身口意のことを「三蜜(さんみつ)」と呼びます。つまり、身密(しんみつ)、口蜜(くみつ)、意蜜(いみつ)のことです。


身密とは身体を使って仏の力を感じることです。私たちの身体にも仏が宿っているので、座禅や瞑想をする事によって、仏を感じることができるというのが身密なのです。


口蜜とは真言のことです。真言を唱えることによって、仏を感じることができるというのが口蜜です。般若心経を唱えるのは、まさに真言を唱えることなのです。


最後に意蜜です。意蜜とは心を大日如来の境地に持っていくことです。つまり心が空になるまで、座禅や瞑想をするのです。意蜜とは空そのものになることなのです。簡単にはできませんが、真言宗にはそういう修行法があるのです。



 三蜜加持の修業を行うことで仏と同一になれる、つまり悟りの境地に至り即身成仏できるのだと考えていました。しかし、真言宗の勉強をしていると、そうではないことが分かりました。


「即身成仏」とは「生きたまま仏になる」という意味です。それをそのまま理解すると、三蜜加持の修業によって即身成仏できると考えてしまったようです。


しかし、「即身成仏」というのは、「今ここで大日如来を受け入れること」、つまり「今ここで空を受け入れること」なのです。


空海は、「今ここで涅槃に行ける」と言い切っているのです。つまり空を受け入れた瞬間から、既に涅槃に行っているということです。


とはいうものの、我々のような凡人が「今ここで大日如来を受け入れること」ができるのでしょうか。どうやって受け入れればいいのでしょうか。